ラーマ              ・・・・・・・・・テナー

コーサラ国の皇太子。義母の奸計にあって都のアヨーダヤを追い出され,また妻シータを魔王リアップに攫われるという苦難に遭う。リアップの城のあるランカ島に渡り,リアップに戦いを挑み,勝利し,シータを救出する。(そして後にはコーサラ国の国王となってアヨーダヤに凱旋する。)

シータ            ・・・・・・・・・ソプラノ

ラーマの妻。貞操堅固。絶世の美女。懸想したリアップの魔術によって攫われ,リアップの宮殿に幽閉されるが,最後に救出される。しかし幽閉中における不貞の疑いを国民にかけられ,その無実を証明するために燃えさかる火の中に入り,火の神アグニによって無実が証明される。

レアック(ラクシュマナ) ・・・・・・・・・メゾソプラノ

ラーマの弟。つねに傍らにあってラーマを助ける。(オリジナルではラーマと年の変わらない青年であるが,ここではラーマとはやや年の離れた少年の設定)

ハヌマーン        ・・・・・・・・・バリトン

白猿。猿軍の将としてラーマを助けるために八面六臂の活躍をする。英雄的であると同時にややコミカルなキャラクター。惚れやすく、人魚のソヴァンマチャとも愛し合い,ポンニャカイにも色目をつかう。

リアップ(ラーヴァナ) ・・・・・・・・・バリトン

魔王。極悪非道の存在。シータを攫い,ランカ島の自分の城に幽閉する。シータに迫るが何度も拒否される。シータの救出に来たラーマと戦う。その際,奸計を用いてラーマを陥れようとするが,最後に敗北する。

モハリク(マーリーチャ) ・・・・・・・・・テナー

リアップの部下。シータを攫うようにリアップをけしかけ,さらにシータをだますために黄金の鹿に化ける

ポンニャカイ(トリジャータ) ・・・・・・・・・アルト

リアップの姪。幽閉されたシータの見張り役。シータに同情している。リアップの命令によって,ラーマをだますためにやむなくシータに化ける。

ソヴァンマチャ    ・・・・・・・・・ソプラノ

人魚。リアップの娘。橋の建設を妨害するが,ハヌマーンに捕まってしまう。そしてハヌマーンと愛し合う仲になる。

アヨーダヤの民(男女) ・・・・・・・・・混声合唱

冒頭、森へ追放されるラーマやシータたちを見送る。

ラーマ軍兵士      ・・・・・・・・・男声合唱

リアップ軍兵士    ・・・・・・・・・男声合唱

姿は現さない。舞台ソデでの声のみ。

人魚たち          ・・・・・・・・・女声合唱

ソヴァンマチャの侍女たち。ソヴァンマチャと一緒に橋の建設を妨害する。

リアップの城から救出された女性たち・・・・・・・・・女声合唱

黄金の鹿    ・・・・・・・・・バレエダンサー

モハリクが化けている。シータを魅了する美しい仕草で現れ,シータを幻惑するように舞う。

火の神アグニ         ・・・・・・・・・俳優

シータを火の中から救い出し,無実を証明する神。(具体的な登場人物を出現させるのではなく、映像や照明,オブジェなどによって象徴的に火の神を表現するような演出でもよい。)

カンボジアのリアムケー(ラーマヤナをモチーフにした音楽劇)

下手からラーマ、シータ、リアップ(シェムリアップ)

ハヌマーン、後方にシータ(シェムリアップ)

レアップ(頭頂部に10の顔(シェムリアップ)

人魚ソヴァンマチャとハヌマーン(プノンペン)

オペラ『ラーマヤナ』概要(解説1)

オペラ『ラーマヤナ』筋書き(解説3)

オペラ『ラーマヤナ』参考資料スコア断片(解説4)