【曲名】EL-16《コメディア》金管五重奏のための(2トランペット、ホルン、トロンボーン、テューバ)
【Title】Commedia for brass wind quintet (2Trp.+Hr.+Trb.+Tb)
【演奏時間】10分【作曲】1993.10【初演】1994.3.2, 川口リリア音楽ホール, 現代の音楽展’94(日本現代音楽協会)、上野の森ブラスアンサンブル(Trp.織田準一・曽我部清典、Hr.澤敦、Trb.花坂義孝、Tb.杉山敦)【改訂・改題】2020.3、旧題《劇場のための音楽》、改訂版未初演
【概要】音だけで語るシアターピースとして構想。旧題《劇場のための音楽》はそのことを暗示している。音楽断片はそれぞれに演劇的動きを想像させるように作曲している。しかしだからと言って具体的な物語を描いてはいない。それはそもそも不可能。この作品の作曲にあたっては作曲者自身が演劇的動きを想像することで音楽断片作曲のアイデアを得たことから出発した。《劇場のための音楽》から《コメディア》への改題は音楽的外見がまさにコメディを想起させるものであり、改作に当たってはそのことを強調したい思ったからである。
【作品解説】
演奏者や聴衆はとらわれる必要はまったくないが、作曲家自身が音楽断片作曲のアイデアを得るために想像したことの一部を示そうと思う。
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第1部:冒頭〜練習番号6/Allegro, tempo giusto
「広場に集まろう」(譜例1)
第2部:練習番号7〜12/Scherzando
「早口のおしゃべり」(譜例2)
第3部:練習番号13〜16/Leggero
「討論が始まった」(譜例3)
第4部:練習番号17〜24/Grazioso
「落ち着いて話しまょう」(譜例4)
第5部:練習番号25〜28/Calmato
「しばし,沈思黙考」(譜例5)
第6部:練習番号29〜32/Drammatico
「必要なのは一致協力」(譜例6)
第7部:練習番号33〜41/Marciale
「行動が大切」(譜例7)
第8部:練習番号42〜45/Mesto
「一体、何を考えているのか」(譜例8)
第9部:練習番号46〜最後
「とにかく、やるしかない」(譜例9)